ファイル番号:Rsp 405/2009 仲裁判断日(最終判断):2010年8月3日

原告: [X] スイス法人
被告: [Y] 主要ドイツ銀行チェコ支店
裁判管轄区: チェコ共和国商業会議所及びチェコ共和国農業会議所付属の仲裁裁判所
仲裁場所: チェコ共和国プラハ、仲裁裁判所所在地
準拠法: 両当事者の合意によりチェコ法(契約書の準拠法指定条項)
法的手続きの使用言語: チェコ語

I. 法的手続きに係わる両当事者の法律上の本人確認証明;両当事者の法律上の本人確認を証明する証拠の正式の手続き及び非公式の手続きの要件;両当事者の法律上の本人確認を証明する手続き

II. 訴状で両当事者を指定する際の不備;両当事者の実質的正当性;仲裁の非公式及び完全に正式でない手続き原則;法的手続きに係わる当事者の指定

III. 債務譲渡;債務譲渡の場合の仲裁条項の保持;法律上の前任者から負債を受領しないため明確な合法性に欠ける;仲裁裁判所の裁判権(管轄権)の欠如に関する異議;仲裁可能性の主観的妥当性;分離の原則-仲裁条項を基本契約から分離

IV. 事業上の条件/一般条件を満たす義務的性質;防禦の有効な手続の前提条件として、事業上の条件を満たす義務的性質に対して適格、具体的、明確、及び法的関連性のある異議を唱える必要がある;銀行業や保険業などの業界における起業家と起業家以外の個人との間の標準的契約慣行の一部としての一般的条件

V. 一般裁判所の司法慣例の重要性;準拠法の内容;不当利得に関係する消滅時効;法律関係の性質(商事上の法律関係及び商法対民法の規定の適用);両当事者の法的確実性;仲裁手続きに下される判決の予測可能性;公正な裁判を受ける権利として憲法上認められている範囲内の予測可能性

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チェコ・プラハ市のGlatzová & Co.法律事務所パートナー。1993年プラハ・カレル大学にて法学博士号を取得。バーミンガム大学など、海外の大学の法学部にて博士研究を行う。Glatzová & Co. 入所前は、ロンドンおよびグラスゴーの法律事務所に勤務。特にM&A、通信およびIT、不動産、公共事業、知的財産、銀行、資本市場、労働法等の分野で活動し、国際仲裁人としても活躍。チェコ語、英語、ドイツ語、フランス語、ロシア語に堪能。